REVERコラム

そうだったの?リサイクル~重液選別~

産業廃棄物処理業・資源リサイクルのスズトクグループ イノベーション担当、堀口です。

世の中にある多くの製品は、プラスチックと金属が複合した形で廃棄されます。これらはフロンガスや電池などの危険で有害なものを外し、比較的容易に分解できるものを分解した後に、破砕機にかけられます。破砕後は、磁石の働きを借りて鉄を回収(磁選)するところまではほとんどの処理施設で行われますが、それ以降の選別方法は施設によって異なります。
今回はスズトクグループのNNY株式株式会社で採用されている、「比重選別」それも「湿式選別」、「重液選別」と言われるものを紹介します。


⇧重液選別をしているNNY株式会社

選別に入る前に、粒度を調整しますのでまずはそのお話から。
破砕後の物でも、大きさにバラツキがあります。あまり大きい物だとうまく分かれませんので、選別する前にトロンメルで粒度を調整します。選別工程の前処理でトロンメルを入れるのは、乾式の場合でも一般的です。大きいものは、手選別するか再度破砕機にかけることになります。
NNY
では、100㎜未満のものを選別工程に流します。


⇧比重式選別ライン

ではここで、「比重選別」という言葉について説明します。
比重はものの材質によって異なるため、その性質を用いて選別することを「比重選別」と言いますが、液状のものを媒体としている場合に「湿式選別」と言います。分かりやすく、媒体が水の場合を考えましょう。   
水は1㎤=1gなので比重が1です。水より重い物(比重1以上)と軽い物(比重1以下)を水に入れると、片方は浮かび、片方は沈みます。水の上の方をすくいあげると比重の軽い物を回収することができます。
「重液選別」とは、比重が1より重い液を使って選別することを言います。比重が2の重液を用いることで、比重が2以上のものと2以下の物を分けることができます。

NNYでは、破砕後、磁選して鉄を回収した後の残りを、

①トロンメルで粒度調整:100㎜以上のものを手選別・破砕へ、100㎜未満の細かくなったものを次の②へ
②比重2.0の重液選別:浮かんだものから、アルミを選別した後、残りを③へ
           沈んだものは、金属として④へ
③比重1.0の水で選別:そこでも浮かんだものを、PP、PEとして回収
           沈んだものはPA(ポリアミド=ナイロン)等として回収
④比重3.0の重液選別:浮かんだものはアルミとして回収
           沈んだものは、改めて磁選して鉄を回収し、残りを手選別でステンレス、銅、真鍮、基板として回収

というプロセスを持っています。
少しややこしいですが、3種類の液で選別しているということと、手選別、磁選という技術も組み合わせ、高度な選別を行っているということはお分かりいただけたでしょうか。


⇧選別後の非鉄金属類

NNYは湿式選別の施設としては国内有数の施設です。
鉄だけを回収して、残りを焼却→埋立だけしている施設もあるなか、NNYでは常にリサイクル率を向上させるために技術を磨いているとのことです。

(取材協力 NNY株式会社代表取締役社長 神保正徳)

NNY株式会社のサイトはこちら

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