REVERコラム

そうだったの?リサイクル『石膏ボードのリサイクル』

石膏は、CaSO4を主成分とした天然の鉱物で、最も多く使われるのが二水石膏(CaSO4・2H2O)です。これを建材として板状に成型して、表面に紙を貼ったものが石膏ボードです。
天然の鉱物ですし、安定型最終処分場に埋めても構わなかったのですが、水と反応して硫化水素を発生させることが判明したため、現在では埋める場合は管理型最終処分場にする必要があります(それでも硫化水素は発生します)。2008年に発生した、松江の東横インで不法投棄された石膏ボードから硫化水素が発生したという事件を覚えている方も多いでしょう。
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/2673/index.html

今回は、(硫化水素が発生しない)石膏ボードのリサイクル方法をご紹介します。
はじめに、1次分別装置で破砕し磁選機を通して鉄を除去します。これをトロンメルに通し篩い(フルイ)下10mm以下の物は、そのまま後工程に送られ、篩い上10mm以上の物は、コンベヤーに載せて石膏ボード以外の異物を手選別作業で除去します。後工程に悪影響が及びますので、ここでの丁寧な選別作業が大切です。
 
(手選別ライン)

異物除去後の石膏をさらに分別装置に投入し、石膏から紙を剥離します。この紙は水を使わずに集塵機にて粉を吸い込み装置内で叩くことで綺麗な紙となります。これを、圧縮梱包して出荷します。

 
(圧縮梱包された剥離紙)

紙は卵の容器、緩衝剤などのパルプモールドとして使用します。途中、集塵機で補修されたワタはRPFの原料となります。

回収した石膏はさらに複数の粉砕機で微粉末にします。二水石膏ですので、そのまま再び石膏ボードやセメントの原料として使うことができますが、ロータリーキルンで熱風乾燥させ無水石膏にすることで、セメントの原料ではなくセメント製品への混和材として使うことができるなど、より付加価値が高まります。また、品質を担保するために、項目ごとに毎時、毎月、毎半期に分析を行います。
 
(焼成キルン)

このように複数の機械を組み合わせ、安定した品質の製品を製造するためには、かなりの経験とノウハウの蓄積が必要です。安価な安定型埋立ができないために、これだけのコストをかけた高度なリサイクルが成立しているというべきでしょう。

(取材協力:今回はリバーグループの包括業務提携先の大栄環境グループにご協力いただきました)

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