REVERコラム

リサイクル市場動向『鉄、非鉄、木くず関連』

廃棄物処理業・資源リサイクルのリバーグループの堀口です。このコーナーでは、リバーグループと取引先の各市場の関係者にご協力いただき、リサイクル市場の生の声をお伝えします

鉄スクラップ

<国内の動き>国内粗鋼生産は堅調に推移し需要は高水準であるが、米国の関税問題や中国国内鋼材市況の下落等により、鉄スクラップの市場は湾岸部及び南関東より弱含みとなり、北関東にも値下げの波が広がる展開となった。

<海外の動き>上記の通り、中国を発端とした原料・鋼材市場の下落により国内鉄スクラップ相場も下落し、その結果日本から海外への輸出オファーが殺到。そのため、一時は海外メーカーも判断が難しく価格を出しずらい事態となるなど、買い手有利な状況にある。また、スクラップの中でも上級くずの注文はあるものの、一番日本で発生している品種は注文が出ず、売買が滞る状況が続いている。

(鉄担当 鈴徳 鈴木隆幸)

非鉄スクラップ

非鉄は米国、ロシア、中国の通商関係悪化への懸念を背景に買われている。米国によるロシアへの経済制裁によりアルミが急騰(※)し、続いてニッケルも高騰、他の非鉄金属にも波及している。しかし実需に伴った相場動向ではなく、日本国内アルミメーカーは原料在庫過多の影響や製品販売価格下落もありスクラップ価格を基本据え置いているのが現状だ。現在の相場はシリアをめぐる地政学リスクや米中貿易摩擦に対する懸念により底堅く推移しているが、米トランプ大統領の一言で下落の一途を辿る危険性も含んでいる。 中国の4〜6月期輸入ライセンスは台州、寧波地域で新たに発行されたが、国内非鉄スクラップの輸出状況の改善には至っていない。中国生態環境部は4 月19 日、2018 年末で7 類に属する雑品や銅系スクラップ、アルミスクラップなど16 品目の輸入を禁止すると発表した。19 年末にはチタンやステンレススクラップなど16 品目を禁止する。そのため、輸出筋がアナウンスする価格は相場上昇とは逆に大勢が下げ方向にある。

※解説ロシアはアルミニウムの生産が盛んで、中でもルサールは中国以外で最大のアルミ生産会社です。同様にステンレスの原料であるニッケルの生産も盛んです。国内非鉄メーカーは、ロシアから地金を購入して製品を生産しています。

(非鉄担当 鈴徳 茂木章弘)

木くず関連

<関東・東北地区>ボード原料の基になる「木くず」の発生に大きな変化無く、今年は大雪を初めとする自然災害等の被害も無くボード用原料チップの生産は順調に推移し本格的な入荷シーズンに入って居ります。 ご承知の通り例年、冬場は住宅建築が低下し従って住宅の解体、木くずの発生量が落ちボード原料チップの生産供給が低下します。 然し寒さが緩み気温が上昇して来ると、住宅建築も増え、チップの入荷も増えて来ます。本年も3月のお彼岸過ぎ頃からボード原料チップの入荷が増加して居り、正に例年のパターンで推移していると云えます。

<関西以西>今冬のボード原料チップの入荷は例年以上に低調な状態でした。然し2月の最終週から入荷量が急増しこの状況が現在も続いて居り予想外の事態になって居ります。 この理由は十分把握出来て居りませんが、今後解明して行きたいと存じて居ります。この状況は本年晩秋まで続くと予想して居ります。全国的にバイオマス発電設備の増加による影響は少なく、一方建築廃材の発生量が漸増している状況であります。

▼「木くず」と製品出荷の関係についても、日本ノボパン工業株式会社さんの対応状況についてご説明いただいております。

具体的なデータが無いので経験則で申し上げます。

「木くず」の発生量が多い時は住宅が多く解体される時で、通常解体の量は新設住宅着工の数と比例すると見做して居ります。従って「木くず」の発生量が多い時期は住宅が多く建ち、製品出荷量も増加すると考えて居ります。 但し、「木くず」発生と製品出荷にはタイムラグがあり、これを見越して製品在庫量を調整して居りますが(在庫積み増し等)実際は種々の外部要因(例えば震災特需や自社を含め同業他社の生産トラブル等々)により需給バランスが刻々変化しその都度的確な対応が要求されます。 ここ2~3年は低金利政策で住宅市場は活発で製品需要が堅調に推移している為、製品出荷に追われているのが実情であります。バージンチップの使用に関してですが、関東地方は市場規模が大きいので「木くず」の発生量が多く、当社つくば工場で使用するボード原料チップはほぼ100%住宅解体材で供給されます。 一方関西地区の住宅市場規模は関東地区3分の1から4分の1で「木くず」の発生量も関東地区の3分の1以下であります。その為当社堺工場の原料チップは住宅解体材では賄い切れず10~15%はバージンチップで補完して居ります。バージンチップの内容は関西地区及び一部西日本で生産される「雑木切削チップ(皮付きチップ)」で現在輸入チップは使用して居りません。

(木くず担当 日本ノボパン工業 大槻昭)

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