REVERコラム

リサイクル市場動向『鉄、非鉄、廃プラ等』

廃棄物処理業・資源リサイクルのリバーグループの堀口です。このコーナーでは、リバーグループと取引先の各市場の関係者にご協力いただき、リサイクル市場の生の声をお伝えします。

鉄スクラップ

海外向けの輸出の入札が14年以上ぶりに成立しませんでした。国内と海外のスクラップ価格差が大きいということです。
「鉄くず小僧」では入札の仕組みについて解説していますので、そちらもご覧ください。

<国内>
体育の日を含めた連休操業を終えたことで、これまでの需給引き締め要因となった9月後半からの週末連休操業が一段落。各電炉メーカーは状況に応じた値上げ・値下げで強弱まちまちとなっていたが、徐々に値ごろ感も出始めている為、市況に軟調感(※)が出始めてくると思われる。

<海外>
海外むけ輸出商談は、依然海外市況に比べて日本国内相場が割高な状況にあることで引き合いが閑散としている。また、毎月行われている入札が希望価格に達せず14年ぶりに不調に終わったことを受けて、今後しばらくは、輸出動向による価格や需給の下支えが望めない状況になると考えられる。これを受け国内価格に弱含み(※)要因が台頭してくるものと考える。

(※)軟調感・弱含み:いずれも相場が今後下落しそうな状況を指します。

 (鉄担当 鈴徳 鈴木隆幸)

非鉄スクラップ

LME 現物相場は弱含みで推移している。
ファンダメンタルズ(基礎的需給要因)は悪くないが金融市場でリスクオフムードが強まり、世界の経済成⻑や貿易摩擦、米金利の上昇、サウジアラビアをめぐる地政学的リスクなど投資家心理を冷やす材料が多い。米株価急落に端を発し世界的な株安への警戒が続いている。

雑品類や雑線など中国への輸出が年内で禁止となるが、現在余っているライセンス枠を消化する為、(相場高騰時から)集荷競争が激化している。現状、市中発生量が少なく、ライセンス枠残数量に見合っていない状況が続いている模様。

日本国内にヤードを構える中国系業者は本格的にナゲット加工(※)を稼働させ国内問屋筋に販売を始めている。市中発生が少ない中、国内メーカーの需要が旺盛な為、問屋筋はこのような中国系業者からナゲット加工品を手当て(購入)する動きが見られるようになった。

 

(※)細かく粉砕した被覆銅線を、比重選別して被覆部分と銅線を分けること。ここでは、中国系業者がナゲット化した銅線部分を国内の問屋に販売し始めたということ。

(非鉄担当 鈴徳 茂木章弘)

廃プラ等

1018日に、環境省が中国の廃プラなどの輸入禁止措置の影響についてアンケート調査した結果を公表しました。http://www.env.go.jp/press/106088.html

アンケートは自治体(回答率80%以上)と優良産廃処理業者(回答率約30%)を対象とし、その結果の概要として以下の2点が挙げられています。

①外国政府の輸入規制等の影響による廃プラスチック類の不法投棄は、平成30年7月末時点では、本アンケートに回答いただいた自治体においては確認されていない。

②一方、現時点では生活環境の保全上の支障の発生は確認されていないものの、一部地域において上限超過等の保管基準違反が発生していること、一部処理業者において受入制限が実施されていることから、今後、廃プラスチック類の適正処理に支障が生じたり、不適正処理事案が発生する懸念がある状況。

国や自治体は補助金などを出して国内での処理体制の整備を進めるということですが、この報告書の通り不適正処理が発生する懸念があります。排出事業者としては、短期的にはリサイクルにこだわらずに、焼却、埋立という最終処分ルートも確保している処分業者を選定し、保管状況を確認するなどして不適正処理に巻き込まれないように留意していく必要があるでしょう。

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