REVERコラム

眠り続けるのはもうたくさん!”生活の中に眠る金属資源”と言われ続けてもう10年。「都市鉱山から作る!みんなのメダルプロジェクト」から考える、環境課題の今。

みなさんは、携帯やデジカメなどの小型家電を買い替える時に、「捨て方が分からない!」「個人情報が流出してしまいそうで不安!」と思った経験はありませんか?そんなときって、アドレス帳や時計代わりにしたり、想い出として、しばらく押入れにしまっておくこともあったかもしれません。

今回紹介するのは、家庭に眠ったままになっている使用済小型にまつわる日本の環境課題に関するお話です。ごみを捨てるときに「ちゃんとした資源になりますように」なんて思わないですよね。でも、もしも自分の出したゴミが数年後に目に見える形になって、さらには環境問題も解決できるとしたら、なんかワクワクしませんか?

日本は世界一の金属資源大国?

生活の中に蓄積されている資源を都市鉱山と呼び、以前から注目されていましたが、日本国内にどのくらいの都市鉱山があるのかはわかっていませんでした。そんな中、2008年1月に発表された国立調査機関の推計によると、日本に蓄積されている金は約6,800トンで、これは、世界の現有埋蔵量の約16%に相当するといいます。なんと、日本の都市鉱山は世界有数の資源国に匹敵する規模になっていたのです。

新たな法律が施行されて課題が浮き彫りに

埋蔵資源量発表をきっかけとして、今後、貴重な資源である都市鉱山を適正処理・有効活用していくことが、日本にとっても世界にとっても重要であることが強く認識され、2013年4月、小型家電リサイクル法が施行されました。この法律は、使用済小型家電を回収し、貴金属やレアメタルなどをリサイクルするというものです。

法律が施行されて4年目の2016年回収量は、当初の使用済小型家電回収目標量の年間14万トンまでは届かずに、年間約6.8万トンと伸び悩んでいます。世界一の金属資源国だと言われてから10年、都市鉱山は依然として眠り続けているんです。

では、法律が施行される前は、都市鉱山はどこへ行っていたのでしょうか?

再利用されずに埋め立てられていた。有害物を発生するケースも

国内の都市鉱山の重要性が十分に認識されていなかった頃は、都市鉱山のもとになる使用済小型家電は不燃物として埋め立てられていただけでなく、不法に処理されると有害物を発生するケースも多くありました。また、安価に海外に流出していることも。先進国から持ち込まれた使用済小型家電は発展途上国で不適正処理によるE-waste(廃電子廃棄物)汚染と呼ばれる問題も起こしていたのです。そして今もなお、こうした問題は起きています。

回収率をさらに上げていくためには、法律の認知度を上げるだけではなく、回収しやすいしくみづくりや、個人情報の漏洩などの不安に配慮する取り組みも必要になってきます。また、回収した使用済小型家電から資源を取り出してリサイクルしやすいよう、メーカーが最初から解体を意識した設計をするなどの取り組みも必要に。眠り続ける都市鉱山を掘り起こすには、社会全体を巻き込まなければいけないという壁にぶつかっているのです。

メダルプロジェクトは、環境課題解決のエンジン!

そこで日本は、「都市鉱山から作る!みんなのメダルプロジェクト(以下:メダルプロジェクト)」という国民参画型のプロジェクトで小型家電を集めることで、リサイクルをもっと身近に感じて貰おうと考えました。当社は、一般財団法人日本環境衛生センターの下、幹事会社としてメダルプロジェクトに参画しています。

 

 

当社でプロジェクトを仕切る吉本龍太郎は、こう語ります。

多くの人は、ごみを捨てるときに「ちゃんとした資源になりますように」なんて思いません。だからこそ、メダルプロジェクトをきっかけに「身近なものでも資源になるんだ」と感じてほしいですし、その気づきは大きな一歩だと思います。地球規模で課題となっている持続可能な社会を実現するためには、社会経済システムに環境配慮を織り込むような大規模な考え方だけではなく、一人一人の気づきが生み出すアクションが必ず必要です。そしてこれからの、環境先進国への歩みを担うことができるのは他ならぬ僕達だと思います。

必要なのは、一人一人の気づきが生み出すアクション

大量生産大量消費の時代を終えた今、その資源をまた使えるようにするしくみを作ることが次の時代を作ることなのではないでしょうか。日本にとっても、世界にとっても、重要な取り組みは今、歩みの速度を上げ始めています。次の、次の世代へと、美しい日本を残すために、押入れに眠っている小型家電を、世界のアスリートの首にかけるメダルへと変えてみませんか?

 

REVERコラム」は、日本の持続可能な社会のカタチを、静脈産業の立場から考えるコラムです。企業の垣根を超えて、ビジョンに共感する人々をチームと捉え、ともに環境課題を解決していくことを目指しています。

REVERとは、「re」と「ever」を組み合わせた造語です。それを組み合わせた「REVER」には、「河」の流れのように、やがてすべてのものを産み出す海へとつながる(つまり再生への道のりを歩んでいる)と言う意味と、左右どちらから読んでも「REVER」になることから「終わりがない」「終わりが始まりへとつながっている」つまりループ(循環)している、と言う意図を込めています。また「REVER」は、フランス語で「夢を見る」と言う意味があります。このような意味を胸に、私たちは、常に前を向き、思い描く将来に向かって企業価値の向上に努めます。

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