更新日:2026年3月30日
「自動車精緻解体」
が秘める可能性
動静脈が融合したバリューチェーンの構築を通じて、Car to Carのサーキュラーエコノミー実現へ
日本の基幹産業である自動車産業において、資源の安定確保と環境負荷低減を両立するサーキュラーエコノミーの実現は急務となっています。こうした中、産官学36団体からなるBlueRebirth協議会は、動脈(生産・販売)産業と静脈(回収・再生)産業のバリューチェーンを融合させ、廃車から抽出した材料を再び自動車へと活用するCar to Carのエコシステム構築に挑戦しています。株式会社デンソーでサーキュラーエコノミー事業に携わり、その核となる「自動精緻解体システム」を構想した奥田氏と、自動車解体で20年の知見をもち、システムの具現化に大きな役割を果たしているELV事業担当の浅野が開発の現在地について対話しました。
本記事は、社会課題の解決に挑むビジネスパーソンを紹介するWEBメディア「Perspectives」との共同企画です。
プロフィール

リバー株式会社
執行役員 第二事業部 ELV事業担当 兼 事業統括部 自動車統括
BlueRebirth協議会 開発分科会
浅野 晃可
リバーにおいて、ELV事業やグループ会社であるTREガラス株式会社で自動車ガラスリサイクルの取り組みを推進するなど自動車のサーキュラーエコノミー全般を統括。約20年にわたる実務経験、静脈産業への知見を活かしてBlueRebirth協議会では開発分科会に所属し、解体プロセスの自動化ワーキンググループでリーダーを務める。

株式会社デンソー
社会イノベーション事業開発統括部長
BlueRebirth協議会 幹事
奥田 英樹 氏
1998年にデンソーへ入社。自動車部品のメカエンジニアを経て、2009年から手術支援ロボットや手術室のIoT化の研究および事業開発に従事し、2019年に株式会社OPExPARKを設立。2022年デンソー帰任後は新事業の柱として手術支援ロボット技術を活用した自動精緻解体を構想し、2023年にサーキュラーエコノミー事業開発部を立ち上げる。2025年、36機関からなる動静脈融合のBlueRebirth協議会立ち上げを主導。「サーキュラーエコノミー産業を子供たちの憧れに」を掲げ、Car to Carの実現に邁進している。スマート治療室の開発で第1回日本オープンイノベーション大賞厚生労働大臣賞受賞。医学博士。
Car to Car動静脈融合バリューチェーンの構築」というビジョン
――初めに、BlueRebirth協議会のビジョンとその背景を教えてください。
奥田:私たちBlueRebirth協議会は、日本の自動車産業におけるサーキュラーエコノミーを実現するために、動脈産業(生産・販売)と静脈産業(回収・再生)のバリューチェーンを融合して自動車に使われている材料を再び自動車に活用する「Car to Car」のエコシステムの構築をめざしています。
その背景には、世界的な資源需要の拡大やそれに伴う資源価格の高騰、地政学リスク、資源採掘や廃棄物による環境面での負荷増大、さらに人々の価値観の変化があります。こうした変化のなかで、日本の基幹産業である自動車産業において、再生原料を活用して経済を回すサーキュラーエコノミーを確立することは極めて重要な課題だと捉えています。

日本では年間2~300万台の使用済自動車(ELV:End of Life Vehicle)が発生していますが、中古車や部品の輸出が増加しており、ELVとして国内に残る台数は減少傾向にあります。一方、欧州ではELV規制案が強化されており、再生材の確保競争が激しくなっています。このまま国内のELVが減少していくと、将来、高価値な希少資源を含む多くの自動車の再生原料を輸入に頼らざるを得ないという経済・安全保障上の危機感があります。


浅野:日本のクルマの品質が高く評価され、海外で第二の人生を歩むというのは良いことでもありますが、そうでないクルマまでが輸出され、海外で資源化されている状態は日本としてしっかりと食い止めていく必要があります。
とりわけ欧州では、2030年代からELV由来の再生材使用率の義務化を謳う「ELV規則案」の導入が計画されており、再生原料の確保・活用の巧拙が世界の自動車メーカーの競争力を左右することは間違いありません。我々がめざすCar to Carという水平リサイクルの実現は、グローバル展開する日本の自動車産業の将来に直結しています。
――環境面や安全保障面などさまざまな理由で再生原料が求められていることがわかりました。具体的にどのようにCar to Carを実現しようとしているのでしょうか。
奥田:Car to Carのバリューチェーンを構築する核となるのは、「自動精緻解体システム」というデンソー発の未来技術です。これは、ELVの分断から分解、分離までを一貫して担う高性能ロボットや、自動化された処理設備・搬送装置を一体化し、異なる素材を一つひとつ精緻に抽出する装置です。
我々がこの技術を起点としたバリューチェーンの構築をめざすのは、大きく二つの理由があります。
一つは、この自動精緻解体システムが、自動車産業とリサイクル産業がそれぞれ抱える経営課題を解決する有力な手段であるということです。自動車産業に関しては先ほどお話ししたように、再生原料の安定確保が年々大きな経営課題となりつつあります。
浅野:一方で、私たちリサイクル産業はサーキュラーエコノミーの時流のなかで極めて高い成長ポテンシャルを有しているはずですが、機械化やデジタル化といったテクノロジー活用が遅れており、自動車部品の分離などではまだまだ手作業も多く、快適・安全・清潔な安心できる職場環境の未整備問題も相まって慢性的な人手不足に陥っています。
また、既存設備や人手による解体が中心であるため、再生原料となるのは一部の部材に限られています。品質面の課題から用途は自動車以外が多く、クルマで使われているプラスチックの約70%は、サーマルリサイクル(熱回収)が主流となっています。さらに、クルマに再利用されるプラスチックはわずか2%に留まっており、リサイクル事業の付加価値をいかに高めていくかが大きな課題となっています。
こうした中で、自動車の解体から再生原料の生産までを精緻に自動化するシステムができれば、我々静脈産業は最先端の技術を駆使した付加価値の高い再生原料を生み出す“再生原料メーカー”へと進化することができると考えています。

提供:株式会社デンソー
――再生原料を求める動脈側と、自動化技術や人材不足に悩む静脈側の双方の課題を解決するためのアプローチが自動精緻解体システムの活用なのですね。もう一つの理由とは何でしょうか。
奥田:自動精緻解体システムが、Car to Carの水平リサイクルに最も適した技術だと考えているからです。
我々自動車産業が求めているのは、人の命を乗せて走るクルマの構成部材たりうる「質」と、多品種大量生産を賄う「量」、そして「コスト」という経済的な条件を併せ持つ再生原料です。
しかし現状、ほとんどのELVは破砕されてから鉄・非鉄金属・プラスチック素材として再利用されており、この方法では100分の1、1000分の1の単位で由来不明な素材が入ってしまい、10年20年使われるクルマの安全性確保や品質保証、規制物質管理ができません。私たちはELVを高精度かつ高速に解体し、純度の高い材料として保証を付与できる「自動精緻解体」こそが未来への必然的な“答え”だと確信しています。
浅野:そして、精緻解体を実現し、社会実装していくためには、自動車メーカーはもちろん、クルマづくりへの豊富な知見をもつ自動車部品や化学品、鉄鋼メーカーといった動脈産業と、豊富なELVリサイクル実績をもつ当社のような静脈企業が一体となって技術や知見、ノウハウを磨き上げていく動静脈が融合したバリューチェーンの構築が不可欠です。
BlueRebirth協議会がめざす2035年の姿

提供:株式会社デンソー
“志一つに自ら汗をかく”産官学36団体が結集
――デンソーの技術構想からBlueRebirth協議会発足までの経緯を教えてください。
奥田:BlueRebirth協議会のそもそもの構想は、2022年にデンソーが立ち上げた「新事業推進室」の頃からありました。順に経緯をお話ししますと、その前年、デンソーは「自社内(Scope1・2)でのCO2排出量実質ゼロ」という目標を掲げており、その延長線上のテーマとして自動車業界のサーキュラーエコノミー、つまりCar to Carのエコシステムに関する事業化調査や研究を開始していました。
当時、私は手術手技をIoTプラットフォームで記録し、世界中に配信する、デンソーも出資するスタートアップ企業の経営に従事していたのですが、帰任して新事業推進室に配属されて初めてCar to Carというコンセプトに出会いました。その頃には当社として何かしらの解体装置を提供できないかという着想が生まれており、2023年からは「サーキュラーエコノミー事業開発部」を立ち上げて本格的に自動精緻解体システムの開発に挑戦することにしました。
――自動精緻解体装置という発想はどのようにして生まれたのですか。
奥田:ELVのリサイクルは、エアバッグの処理やフロンの回収などの法定処理を経て、売却や再利用が可能な部品を手作業で外し、残った本体を一挙に破砕してから分別していきます。先ほどもお話ししたように、この方法だと種々の材料が入り混じった状態であり、材料の純度、つまり自動車部品の品質確保の面で限界があります。
この状況を打破し、高純度・高品質のリサイクル材を安定的な価格で大量に摘出するために考えたのが、デンソーのもつロボティクス技術――手術支援ロボットやAI技術を活用、駆使して、クルマ本体を“シュレッダーで破砕する前に精緻な解体・選別を行う装置”の開発でした。
但し、それを実現するためには、先ほど浅野さんもお話しされたように、自動車のリサイクルプロセスを深く学ぶ必要があります。そこで2021年9月頃、国内随一の年間20万台ものELVリサイクル実績をもつリバーさんにお声掛けをしました。
――デンソーさんからお声が掛かった時の印象はどうでしたか。
浅野:最初は「デンソーさんがなぜ当社に?」という素朴な疑問でした。また、構想を聞いた後も「そんな壮大な変革を生み出せるのか?」と半信半疑だったのですが、その後、当社の事業所に何度も足を運んで来られ、人手による一つひとつの解体作業を見て、映像に収め、質問を受け、すべてのプロセスをAIに認識させていく様子を見て「これは本気だ。世の中が変わる」とワクワクするようになりました。
――破砕をせずに解体・選別する自動精緻解体システムが実現すると、大型シュレッダーによる破砕・分別を強みとしてきたリバーさんの存在意義が失われるという懸念はないのでしょうか。
浅野:理屈では確かにそうです。ただ、世の中には約3,000車種のクルマが存在すると言われており、1台あたりの部品点数は約3万点、これもメーカーによって一つひとつ規格が異なり、劣化状況も1台ごとに違います。こうした中、すべてを一足飛びに一つのシステムで精緻に解体するというのは、BlueRebirthがめざすところではありますが今は現実的ではなく、非定型のELVを大量かつ効率的に再資源化していくためには、成熟技術である破砕・分別のプロセスにまだまだ優位性があります。
その意味で、自動精緻解体システムを用いたリサイクルは、さきほども申し上げた通り現時点では既存のリサイクル事業に付加価値をもたらす+αの領域と位置づけており、将来はぜひ事業の柱にしていきたいと考えています。
――BlueRebirth協議会の発足前に2023年度の環境省の産官学連携事業に採択されています。この経緯も教えていただけますか。
奥田:最初にお声がけしたのはリバーさんでしたが、鉄、非鉄・プラスチックなど多様な素材を水平リサイクルするためには、それぞれのノウハウをもつ多様な企業の連携が不可欠です。多くの企業にお声がけして共感の輪を広げる努力を重ねるとともに、今までにない革新的な仕組みであるがゆえ、現行のリサイクルに関する法規制や制度・仕組みを社会実装に向けて変えていく必要があることから、所轄省庁に対してCar to Car動静脈バリューチェーンを共創する意義や目的の説明していきました。
――入念な準備を重ねてこられたからこそ、ということですね。
奥田:そうです。十分な準備をしていたからこそ、補正予算での短い公募期間を逃さずに応募することができました。正式名称は「ELV自動精緻解体を起点とした水平サイクルを実現する動静脈一体プロセスの技術実証」で、約1年余り活動しました。BlueRebirth協議会は2025年6月に産官学36団体で発足しましたが、この実証事業で一定の成果や課題を共有できたからこそ、迅速に協議会が発足できたと考えています。
浅野:環境省の委託プロジェクトでは4車種、10台ずつ、合計160台を4社共同でほぼ手作業で精緻解体しましたが、車両重量の90%以上の部材を取り出すことができました。同時に、車両解体にかかる時間も正確に測り、改めて自動化の効果を予測することができました。これら知見をもとにBlueRebirth協議会で打ち出した究極の目標が「車体重量の90%を自動で解体すること」「再資源化に向けたプロセスを1台900秒以下で完了させること」「年間100万台の車輛を再資源化すること」などです。

――BlueRebirth協議会が発足して半年余りが経過しました。改めて活動の現在地や課題について教えてください。
奥田:2025年6月に発足したBlueRebirth協議会は、環境省のプロジェクトでの活動を礎として、動静脈融合バリューチェーンの社会実装に向けた各社の「協調領域」における課題解決に3年間でメドをつけることをめざしています。
そのため、BlueRebirth協議会では、社会実装に向けて取り組むべき課題を6つにグルーピングし、6つの分科会として3年間のロードマップとマイルストーンに落とし込んで活動するほか、毎月、分科会の垣根を超えた定例会を実施して情報共有するなど、新たな課題に対する方策を議論しています。
社会実装を視野に入れた「6つの分科会」
- 開発分科会:自動精緻解体システムの開発や同システムを使った使用済自動車由来の再生原料抽出に関する実証を行う
- 環境制度設計検討分科会:動静脈が一体となり効率的に資源が循環するとともに、BlueRebirthの環境価値が認められる制度を検討する
- 規格化・標準化分科会:動静脈の各プレイヤーが安心して材料を供給・調達するための再生原料の規格等のあり方を検討する
- 拠点ネットワーク検討分科会:拠点ネットワークのあり方を、物流なども含めて検討し提言する
- データ利活用分科会:動静脈が一体となり効率的に資源が循環するためのデータの利活用を検討する
- 広報・ブランディング分科会:自動精緻解体を起点とするバリューチェーン「BlueRebirth」が、世界の目指すべき姿であるという共通認識がされている状態を目指し、認知活動を通じ個人・団体の行動変容につなげる
――各分科会の取り組みの進捗に手応えはありますか。
奥田:まだ取り組み開始から半年のため、一般の方々に「これが成果だ」とお示しできる段階にはありませんが、先ほど申し上げた環境省のプロジェクトでの取り組みについては、300ページ弱の「成果報告書」として取りまとめ、公表しています。こうした活動情報は適宜オープンに発信していく考えです。また、活動に関しては現状、巡航速度に入っていますので、何かしら新たな手立てを打つ必要性は感じていません。
あと、個人的な手応えという意味では、当初から最新情報を取るために参加する、いわゆる業界団体のような組織ではなく、皆で志を一つにして汗をかく集団であることを明言していたこともあり、各社の共感度、熱量は相当高いものがあると感じています。
浅野:昨年11月のジャパンモビリティショーへの出展協力は象徴的でしたね。
奥田:各社の年間予算が確定した後での予算組みだったのですが、約20社ほどの参画企業が自分たちの取り組みの有意性をアピールしようということで、各社内で折衝してくれたおかげで意義ある出展を果たすことができました。

――3年後、「協調領域」における課題解決にメドがついた後、どのような展開を想定していますか。
奥田:3年後には各社が分科会での成果をもとに「このアプローチで間違いない」と確信をもって社会実装に向けた独自の取り組み――それぞれの競争領域で切磋琢磨しながら参加企業がWin-Winになるようなバリューチェーンを確立していければと考えています。
終わりから始まるモノづくりを次の世代へ
――最後に、これまでの活動を踏まえたステークホルダーへのメッセージをお願いします。
奥田:我々の取り組みが自動車産業や社会のサステナビリティに貢献することはもちろんのこと、次世代の子どもたちに「サーキュラーエコノミーってカッコいい」って思ってもらいたいと切に願っています。今まで見たこともないようなロボットを、AIを使って操作して、廃棄物であるクルマがどんどん価値ある素材に還っていく、そんな最先端のワクワクに挑戦する姿を子どもたちにも知ってもらうことで、動脈産業や静脈産業の違いなく、より社会に貢献できる「サーキュラー産業」として認められたいですね。
浅野:同感です。これまでは、動脈である自動車メーカーがクルマを製造し、それが使い古されて最終的に静脈に回ってくる構造から、我々解体事業者は「終わり・下流」というような位置づけをされることが多かったように感じます。
それが今後、BlueRebirthの取り組みが浸透していけば、私たち静脈産業はメーカーに資源を供給する再生原料メーカーとして“産業のスタート地点”になれる可能性があります。こうした構造転換から、現場や社会の意識がポジティブに変化していけば、「自分たちが自動車産業を引っ張っている」という気持ちで主体的に働く人たちが増え、優秀な人材が結集する産業になるポテンシャルがあると思っています。今後も一つひとつ課題をクリアして、動静脈融合バリューチェーンのキープレイヤーとして社会にアピールしていきたいですね。

メッセージ

リバー株式会社 ELV川島事業所
大戸 秀樹
人の技を、次世代システムの標準へ
BlueRebirth協議会の活動に参加するきっかけは、2024年にサーキュラーエコノミー事業を構想していたデンソーさんに出向し、ELVの解体技術や知見を共有したことが始まりです。現在はELV解体の経験を生かし、AIやロボット活用による自動精緻解体を見据えた「手解体作業の標準化」を担当しています。解体は車両状態や部品の劣化具合、作業環境などによって手順が変わることから、作業時間や品質にばらつきが出やすいのが現実です。そこで、ある程度車種の数を絞り、誰が担当しても一定の品質・時間で安全に解体作業ができるよう一つひとつの手順をデータ化し、指示書に落とし込んでいます。また、メンバーは高い安全意識をもつ企業ばかりですが、扱うモノによって安全へのアプローチが異なることから、これを機により高い安全基準をつくっていきたいと考えています。将来は、自動精緻解体システムが多くの現場に普及し、誰もが安心して最先端のシステムを操る喜びと、高品質な資源循環が両立する社会が実現できればと思っています。

株式会社デンソー
サーキュラーエコノミー事業開発部長
土橋 正臣氏
全体最適なシステムを構築していくために
生産技術者としてのキャリアを積み重ねるなかで、環境に良い自動車産業であり続けたいとの思いからBlueRebirth協議会の活動に参加することにしました。私の役割は、自動精緻解体システムのキーとなる「分断・分解・分離」という3領域の自動分解技術開発であり、自動車を単一素材の部材に分解できる、最も効率の良い設備ができるよう開発チームを牽引することです。デンソーがこれまでの開発で培った成功スタイルであるコンカレントエンジニアリングを実践し、技術者および関係いただく皆さまとともに汗を流し、「日本発信の世界に誇れる資源循環システム」をともにつくり上げましょう。

株式会社デンソー
研究開発センター 社会イノベーション事業開発統括部
サーキュラーエコノミー事業開発部 サーキュラーエコノミーシステム開発室 サーキュラーエコノミーシステム実証課
関口 裕也氏
自動解体を「実証」から「あたりまえの選択肢」へ
私は自動精緻解体システムにおける「解体」の工程や設備、システム全体の構想を、実証を通じて具体化する役割を担っています。廃車は一台ごとに状態が異なり、解体プロセスに正解はありません。また、理論的に正しいことと、現場で安定して機械を動かすことの間にはギャップがあります。そこで、小さな実証を積み重ねながら問題点を突き詰め、開発にフィードバックすることを繰り返しながら次の仮説に活かすようにしています。高品位リサイクルにつながる「分解品質」「生産性」「安全性」を併せ持つ工程モデルを実現するためには、解体現場の知見・ノウハウやメンバー企業がもつ製造技術の融合が不可欠です。これらを組み合わせながら“システムを一緒に育てていく”強い気持ちをもって、自動精緻解体が特別な実証ではなく実用的な選択肢として定着するような社会づくりに貢献したいと思います。そして、クルマが「次世代に受け渡されること」を前提に設計される社会を実現したいと考えています。










