イノベーションテーマ 1

解体

熟練の技を、AIとロボットで標準化

AS IS現状

熟練技術に支えられた解体工程

リバーは、高度な解体技術を強みとし、ELV川島やELV柏の各事業所で幅広い車種・仕様に柔軟に対応してきました。長年磨き続けてきた技術と信頼によって、自動車メーカーの指定車両や次世代モビリティの解体も担い、自動車の資源循環構築に向けた研究開発・実証実験の拠点としての役割も果たしています。とくにELV川島事業所は、解体から破砕までの一貫体制を備え、新たな取り組みの中核拠点となっています。

一方で、こうした高度な解体は熟練技術者の経験と勘に大きく依存している側面があります。同一の車種であっても車両状態は各車両で異なり、判断や対応は属人的になりがちです。その結果、各工程におけるデータの蓄積や分析を十分に行えず、作業工程を継続的に見直し、改善することが難しい状態です。加えて、人手不足と高齢化により熟練技術の継承はますます困難になっており、事業の持続性を確保する上で喫緊の課題となっています。

強み
  • 反転機・ニブラ重機を活用した効率的な解体工程
  • 解体から破砕までを同一敷地内で完結する一貫処理体制(川島・ELV川島事業所)
課題
  • 熟練工の経験と勘に依存、データ蓄積・分析が不十分
  • 人手不足と高齢化で技術継承が困難

TO BE展望

解体プロセスを、データとAIで再設計

こうした現状を打破するために、リバーはデータやAIを活用した解体作業の標準化・自動化に挑戦します。

まず、現場での解体作業に関するデータを収集・分析し、熟練技術者の経験や勘をベストプラクティスとしてデジタル化することで、再現性の高い標準作業手順を確立します。あわせてEVや次世代モビリティなども含め、車種や仕様などの車両情報とのデータ連携も進め、個体差を踏まえた最適な解体手順を提示することで、安全性と作業効率性のさらなる向上を図ります。また、2026年4月に開始される資源回収インセンティブ制度にも対応し、リバーが「管理会社」となってコンソーシアムを形成し、プラスチックやガラスなどの資源回収スキームを構築します。

加えて、リバーが幹事機関として参画する「BlueRebirth協議会」で検討が進められているAIやロボティクスを活用した「自動精緻解体システム」の実装を目指します。このシステムは、車両の一台一台の状態に応じて、最適経路で部品を取り外し、高純度な素材を効率的に回収することができます。これを使って、将来的には車両の処理台数と素材回収量を従来比で20%以上の増加を目指します。さらに、動脈産業と設計段階から連携し、解体の現場で得られた知見をフィードバックすることで、DfR(Design for Recycling)への貢献を実現し、ブロックチェーン技術でトレーサビリティの基盤も構築します。

AI・ロボティクスを活用した「自動精緻解体システム」の実現

使用済自動車の分断・分解
部品分解
素材分離

画像提供:株式会社デンソー

展望
  • 解体作業のデータ化・標準化とEV部品の安全処理手順確立
  • 資源回収インセンティブ制度対応(プラスチック・ガラス、コンソーシアム形成)
  • AI・ロボティクスによる自動精緻解体で車両の処理台数20%増
  • 動脈産業とのDfR連携、ブロックチェーンでトレーサビリティ基盤構築