
「サビる」という現象を説明できる人ってどの位いるんだろう?
2018年07月26日

資源リサイクル・産業廃棄物処理業のスズトクの若手営業担当のコラムです!! 入社以来スズトク一筋の社員の、生の声をお届けします。
目次
いつもありがとうございます!鉄くず小僧です!モノを見るとついマグネットを当てて鉄かどうかを確かめてしまう、鉄くず小僧です!
前回、前々回を振り返り、鍛錬される程に強靭な鉄となる事が分かった、電車の車輪・レール、日本刀・包丁でしたが、いずれの物も、使用者からすると、天敵になるものがあります。それは「サビ」です!
サビは金属が元の自然な姿に戻る作用
今回は、この「サビ」について、少し調べてみました。鉄が錆びるという現象、実はこれ、金属としての元の自然な姿(鉄鉱石)に戻ろうとしているそうです。(※鉄鉱石は、酸化鉄の状態であるが、その酸化鉄から酸素を取り除いたものが「鉄」となる。)
私たちは、知らぬ間に、その金属が元に戻ることを阻止している事になります。阻止しなければ、金属に支えられている私たちの生活が不安定になってしまいます。「サビ」「防サビ」というのは、私たち人間と金属との間の“自然体”をめぐっての永遠の闘いとなっているようです。
サビは見た目も悪く、サビることでいろいろと弊害も出てくることなどを考えると、やはり、防サビをしておいた方がプラスになるでしょう。とくに、サビは鉄を劣化させることにつながる為、なおさらです。
乾燥した環境下では、鉄はほとんどサビません。しかし、大気中に「二酸化硫黄」や「塩化物イオン」が含まれていると、サビは促進されます。その為、サビを防ぐには、昔から、油を塗ったり、しぶ(タンニン)や漆、ペンキを塗ったりしてきましたが、これは、鉄の表面を湿気から遮断する為であります。
赤サビは「悪い」サビ、黒サビは「良い」サビ
サビには大別して「赤サビ」と「黒サビ」があり、「赤サビ」は、その構造が脆く、隙間があり、酸素が容易に出入り出来る為、腐食が進行しやすく、悪いサビと言われているそうです。
また、良いサビと言われている、黒サビは、皮膜が緻密なことから、酸素が侵入しにくいため、腐食の進行を防ぐ膜として作用するそうです。そのため、あえて黒サビを付ける加工をすることもあるとか。
近年では、昭和40年代頃につくられた団地やマンションの老朽化で、解体工事・改修工事が加速しています。こちらの原因のひとつが、やはり「サビ」。コンクリートが割れて剥き出しになっている鉄筋のサビや、給水・排水管の鉄の剥き出しが原因で、サビが増え続けて来たからですね。
では、私たちの様な、鉄くずリサイクル業者も、鉄くずに付いているサビを弊害だと思っているかというと、商売上ではほとんど気にしていません。また、評価もしていません。
例えば、サビだけを集めて「買って下さい!」と来た人が居たとしても、数円で買えるか、買えないかのレベルです。私だったら買いませんが。。。また、砂鉄なんかもこの類です。持って来てもらったところで。。。
いずれにしても、私たちが安心して生活をしていく上で、鉄は必要不可欠ですが、その中で繰り広げられる“自然体”をめぐっての永遠の闘いは、まだまだ続きそうですね。