
リバー120周年の歩み
2024年11月25日

100年を超える歴史の中で育まれてきた企業としての信頼と培ってきた技術・ノウハウ。高度循環型社会の実現をめざし、志を共にする企業との連携を積み重ねてきたリバーグループのこれまでをご紹介します。
目次
おかげさまでリバーは120周年
おかげさまでリバー株式会社は2024年2月に創業120周年を迎えました。これもひとえに皆様のご愛顧とご支援の賜物と厚く御礼を申し上げます。
2024年9月には120周年パーティーを開催しました。冒頭の鈴木孝雄会長からの挨拶では、リバーの歴史についての振り返りや循環型社会を創り上げていくのは、他ではない我々であるという、これからの使命についてお話がありました。
120周年の歩み
1904年に鈴木徳五郎が屑物問屋として創業して以降、循環型社会に関わる法制度に対応するように、金属リサイクル業から総合リサイクル業へと事業領域を拡大してまいりました。これまでの歴史を振り返りたいと思います。
1904~1998「鈴木徳五郎商店」から「株式会社鈴徳」へ
創業者の鈴木徳五郎は、静岡県志田郡藤枝町の屑物を扱う商店で修行をしたのち独立。浅草松葉町に「鈴木徳五郎商店」を構え、鈴徳の第一歩はここから始まりました。第一次世界大戦、関東大震災、第二次世界大戦などによる大不況や本社の焼失を乗り越え、鈴徳は株式会社へと成長しました。
1999~2006 金属リサイクル業から総合リサイクル業へ
2000年代に入り、循環型社会形成推進基本法や家電リサイクル法などの個別リサイクル法が制定され、循環型社会形成に向け、より一層環境意識が高まりました。このような環境のもと、個別リサイクル法に対応する形で複数の企業をグループに迎え入れ、関東を中心に全20拠点、従業員数470名を超える規模となりました。
- 2001年 2005年に施行予定であった自動車リサイクル法に備え、自動車用破砕機を保有する株式会社タカセキの事業を継承し、三菱商事株式会社(当時)と合弁でメタルリサイクル株式会社を設立。
- 2003年 いち早く家電リサイクル法に対応していた中田屋株式会社を子会社化するとともに、同社子会社であるサニーメタル株式会社、フェニックスメタル株式会社、NNY株式会社、イツモ株式会社をグループ会社化。
- 2006年 廃棄物の収集運搬・中間処理を行う株式会社新生をグループ化。
2007~ 静脈産業プラットフォームの確立に向けて
SDGs、サーキュラーエコノミーなど、持続可能な社会を目指す世界的な取り組みが進む中で、使い終わった廃棄物を再資源化する静脈産業の役割は、ますます重要になっています。動脈産業のパートナーとして高品質な再生材を安定供給できる生産能力を高めるためには規模の拡大が必要です。「静脈産業プラットフォーム」というコンセプトを掲げ、グループの再編や基盤を整えるとともに、廃棄物処理・リサイクル企業との連携を進めてきました。
- 2007年 企業統合を進め強固なシステム・体制を作るため、グループ各社を統括する持株会社のスズトクホールディングス株式会社を設立。
- 2014年 今後拡大が見込まれるASEAN地域において持続的成長を目指すため、タイのHidaka Holdings(2008)Co., Ltd.と合弁会社HIDAKA SUZUTOKU(Thailand)Co., Ltd.を設立
- 2015年 大栄環境ホールディングス株式会社(当時)と共同出資し、両社が保有する資本・技術・ノウハウ等を有効活用するため、メジャーヴィーナス・ジャパン株式会社を設立
- 2020年 静脈企業の社会的信用力を高めるため、東京証券取引所第二部へ上場
- 2021年 後に控えるグループ再編を見据え、鈴徳の社名をリバーへ変更
- 2021年 「地球の環境保全に貢献する」という共通の志を持つ株式会社タケエイと高度循環型社会の実現を加速させるため、共同持株会社TREホールディングス株式会社を設立
- グループの一体感を高めると共に強靭な組織を構築するため、2021年から2022年にかけて、グループ会社のメタルリサイクル、新生、中田屋、フェニックスメタル、NNYを、2023年には親会社であるリバーホールディングスを吸収合併
地球環境保全のために活躍が期待される環境産業の市場規模について
気候変動問題や資源・エネルギー問題など地球環境の悪化を背景に、持続可能な社会と共にカーボンニュートラルの実現がこれまで以上に求められています。また、バージン材を使用するよりも再生材を使用する方が二酸化炭素の排出を抑えられることから、高品質で安定した再生材の共有が求められるなど、環境産業への期待が高まってきております。
環境省が作成した「環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」によると、日本における環境産業の市場規模は約118兆円となっており、当社の領域であるサーキュラーエコノミー関連市場は約60兆円にまで拡大しています。そして、環境省が2050年に向けた方向性として作成した「循環経済工程表」の中で、2030年までにサーキュラーエコノミービジネスの市場規模を80兆円以上にするという目標が掲げられています。
こうした中、リバーグループは使用済自動車、廃家電、産業廃棄物などの処理・再資源化を担う、サーキュラーエコノミー関連市場に位置している企業として、機運を逃すことなく高度循環型社会、脱炭素社会への実現に向けて取り組んでいきます。
これからのリバー
これからの100年は、廃棄物処理業者からリサイクル材を安定供給するリソーシング産業への転換と挑戦をしていきます。リバーグループの取り組みの一部をご紹介します。
さらなる再資源化を推進するため、新工場の稼働を計画
高度選別による有価物の回収や再資源化をこれまで以上に推進していくため、栃木県壬生町に壬生事業所(仮称)、千葉県市原市に市原ソーティングセンター(仮称)の新工場の稼働を予定しています。稼働後は、これまで埋立て・焼却処理されていたシュレッダーダスト(残渣物)を近隣グループ拠点から回収し高度選別を施すことで、全量の50%程度を効果的かつ安定的に再資源化のうえ売却することを見込んでいます。
この工程で生じる選別後残渣物からはRPFを製造し化石燃料代替品として市場へ供給、工場棟には太陽光発電システムを設置するなど、CO2削減にも貢献します。
使用済自動車を起点としたリサイクル
自動車産業のサーキュラーエコノミー実現や、資源回収インセンティブ制度(※)を背景とした連携体構想など、新たな再資源化スキームの構築を目指していきます。
※資源回収インセンティブ制度
使用済自動車(ELV)における素材の回収・ リサイクルの促進に向け、ELVからプラスチック・ガラスを回収しASR(ELV由来のシュレッダーダスト)の削減に寄与した解体業者に経済的インセンティブを付与する制度。
リバー株式会社は、今後も高度循環型社会・脱炭素社会の実現へ向け、他社とも連携しながら取り組みを進めてまいります。廃棄物処理や資源リサイクルに関するご相談も受け付けておりますので、お気軽にお問合せください。
リバー株式会社は一緒に働く仲間を随時募集しています。
120年続く老舗企業でリサイクルの未来を一緒に創ってみませんか。