
鉄くずからこんな美しい調べが生まれるなんて、一体だれが予想するだろうか
2018年11月29日

資源リサイクル・産業廃棄物処理業のスズトクの若手営業担当のコラムです!! 入社以来スズトク一筋の社員の、生の声をお届けします。
目次
鉄くず小僧です!
皆さんは、いきなりですが、ジャンルは問わず、音楽を聴く事はありますでしょうか?
人それぞれで好きなジャンルは分かれて来ると思いますが、私、鉄くず小僧もこう見えて音楽は好きでして、
そんな中、鉄くずネタを探していたところ、「楽器で鉄を使っているものって何かあるかな?」と思い、考えてみました。
皆さんは何を思い浮かべますか?
私は、「鉄琴」が思い浮かびました。
ただ、「鉄琴」といえども、音階を出す音板には当然、鉄が使用されていると思っていましたが、実はアルミニウムを採用したものがほとんどだそうです!
「なんだ、鉄じゃないじゃん!」と思ったのですが、ここまで来たら、純粋に鉄を使っている楽器はないのかな?と、思い、更に調べていったところ、遂に見つけました!しかも、鉄くずが再利用されておりました!
鉄の創作楽器 プロパノータ
鉄くずが再利用?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
それがこちら!
これ何か分かりますか?
早速、私、鉄くず小僧がお話しを伺いに行って参りました!
取材をする鉄くず小僧
これ、実はプロパンガスのボンベなんです。
そうです!鉄で出来てます!
元花火職人だった菅井肇さんが製作する、プロパンガスのボンベのみで作る、創作楽器で、その名は【プロパノータ】といいます。
プロパノータの由来は「プロパンボンベ+ノータ(スペイン語で音の意味)」を組み合わせた造語だそうです。
廃材を利用して、さまざまな打楽器をつくることが大好きだった菅井さんが、数々の楽器からヒントを得て生み出した、創作楽器なのですが、私、鉄くず小僧、実際に、奏でてみたところ、正直欲しくなってしまいました!
(こちらのサイトからご購入可能です。御興味の有る方は是非!)
その音色はとても美しく繊細な事も魅了されますが、楽譜が読めなくても、誰でも自由に奏でることができるのは子供から大人まで、誰もの心を掴みます!
実際の音色がこちら
リサイクルからステップアップ
40歳を節目に花火職人を辞め、創作楽器職人として生きていくことを決意した菅井さん。夢は、楽器を奏でる楽しみを、ひとりでも多くの人に届けていくことだそうです。
また、菅井さん曰く、プロパノータは「リサイクル楽器」と呼ばれたりしますが、正しくは「アップサイクル」と言うそうです。リサイクルが同じものを作ることに対して、アップサイクルとは違ったものへと作り変えるとか。
改めて、鉄くずの見方は人それぞれなのだと実感致しました。菅井さんは最後に、「鉄くずは素材である」と言われていたのが印象的でした。
ある人は、ただのゴミに見え、ある人は楽器に、ある人は道具にと、鉄くずの価値は無限に広がります。
帰り道、いつも見ていたはずの、家庭用のガスボンベが目に止まりましたが、今までと見方がすっかり変わっていました。今まで、素材という見方をした事はありませんでしたが、私も、いつもとは見方を変えて、楽器に向いている、鉄くずを探してみようかなと思います。
菅井肇さん – 1970年 千葉県出身
20代半ばに中南米諸国を約2年半放浪。帰国直前に打楽器の魅力に取りつかれる。30歳にて静岡県藤枝市の花火製造会社に就職。花火製造及び、国内外の花火大会の打ち上げに従事。40歳になったことをきっかけに11年間務めた花火会社を退職。プロパノータの製造、販売に専念することを決意。
ウェブサイト:https://sugaipercussion.com/