
道路を支えるアスファルト、除去されたあとはどうなる?
2018年09月28日

目次
リサイクル率は99%以上!
廃棄物処理法で「がれき類」というと、「工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたコンクリートの破片、その他各種の廃材の混合物を含む」(※)ものを指し、通常コンクリート以外にもアスファルトなども含んで扱われています。
(※)環境省通知 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の運用に伴う留意事項について 昭和46年10月25日 環整第45号」より
建設リサイクル法は、アスファルトとコンクリートを「特定建設資材」として、リサイクルすることを求めており、リサイクル率は99%を超えています。アスファルトはアスファルトに、コンクリートは路盤材に、という用途がメインのようです。
アスファルトのリサイクル
アスファルトは、もともと原油から生成されるもので、常温では固体~半固体で、熱すると溶解するため、接着剤などの用途で使用されています。道路の舗装に使われる、いわゆる“アスファルト”は、骨材(石、砂等)を約200度に熱し、アスファルトを混錬したもので、業界では「アスファルト合材」「アスファルト混合物」などと言われています。道路工事現場まで搬送され、施工される段階でも高温を保っているそうです。工事現場で湯気が立っているのをご覧になったこともあるでしょう。
道路工事で剥がされた使用済みの「アスファルトがら」は、リサイクル工場に運び込まれると、重機でアスファルト以外のものと分別されます。
その後に破砕、粒度調整されて再び「アスファルト合材」の原料として使用されます。
(搬入されてきたアスファルトがら)
(アスファルトがらを破砕してできた再生骨材「R13-5」。粒度がl3~5mmに調整されている。)
粒度は、13~5mm, 5~0mmなど種類ごとに調整され、採石場から取ってくる天然の骨材と別に高温に熱せられて、再びアスファルトと混合されます。もともと「アスファルトがら」にはアスファルトが付着して残っているため、通常5%ほど混合しているアスファルトが、半分程度で済むそうです。
再生骨材は品質の調整が難しいため、例えば交通量が多い場所、走行時の騒音が少ない舗装や、透水性のアスファルトのような特殊な用途には使われていません。
コンクリートのリサイクル
通常コンクリートと言われているものは、生コン工場で、砂や砂利に水とセメントを混合して製造されるもので、工事現場で打設し、一定の時間が経過すると硬化します。解体工事などで発生した「コンクリートがら」は、リサイクル工場に持ち込まれると、アスファルトがらと同じように破砕処理されます。
(搬入されてきたコンクリートがら)
破砕後は粒度調整などされ、多くは路盤材「RC40」として販売されます。鉄筋コンクリートというものがあるように、鉄が混合していることが多く、破砕される際に磁選機で自動選別されます。
(RC40の製品。大きめのものと細かい砂状の物が混合している。)
「RC40」は、もともと「C40」という路盤材と同様の用途で、Recycleの頭文字を取って「RC40」と呼ばれています。40mmから0mmで粒の大きさに適度な分布があるため、隙間に細かい砂が入り、しっかり締ります。粒径が同じだと、逆に不安定になってしまいます。品質を均一化させるのが難しい廃棄物のリサイクル用途として、路盤材は適していると言えるでしょう。
取材協力 東瀝青建設株式会社
(リバーグループ/メジャーヴィーナス・ジャパン株式会社 シニアコンサルタント・行政書士 堀口昌澄)
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