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リサイクル最前線

公民連携による新たな資源循環の構築!
那須事業所×那須塩原市による一般廃棄物のリサイクル実証
事業所見学篇

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当社那須事業所と那須塩原市が推進する実証事業では、地域社会における新たな資源循環の構築を目指し、一般廃棄物由来の「破砕残さ物」の再資源化に取り組んでいます。前回は実証の初期段階にあたる「成分分析」のため、同事業所における破砕残さ物の初回荷受けの様子をご紹介しました。

そして今回は、本実証の目的の一つでもある「周辺地域への資源循環の横展開」に向け、2025年12月8日に実施した事業所見学会の様子をお伝えいたします。見学会では、周辺自治体や廃棄物行政を担う事務組合の方々に対し、本実証の概要や進捗と共に、当社グループの廃棄物処理の方法について詳しくご説明しました。当日の様子と共に、参会者の声をお届けいたします。

目次

現場レポ! ――事業所見学篇

実証の中間報告を実施

今回の見学会は、那須事業所の近隣自治体を対象に、改めて本実証の概要と那須事業所の機能をご紹介することで、廃棄物行政の課題解決に向けた一助となることを目的としています。自治体や事務組合のご担当者含め計12名の方にご参加いただき、冒頭では本実証を統括するTREホールディングス 公民連携推進部の髙澤より、実証の概要と進捗について中間報告を実施しました。

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▲中間報告の様子

本実証では、那須塩原クリーンセンターで発生した「破砕残さ物(以下「ミックスメタル」)」を那須事業所にて高度選別した結果、初回荷受けから試験運用へ至る9月、10月の平均で、全体量の約25%を有価物として回収できたことを報告しました。今回の検証結果を踏まえ、埋立処分量の削減、埋立費用の縮減、未利用金属等の再資源化など、事業の採算性が見込めることを示しました。

今後については、これまでに得られた知見を活かし、再資源化率のさらなる向上に努めると共に、事業者、行政双方の利益を最大化する方法を見出すことで、本実証の趣旨である「経済合理性のある再資源化スキームの構築」へとつなげていくことをお伝えしました。また、こうした取り組みが経済安全保障の観点でも重要性が高まっており、一対一の連携で終わることなく、地域一体で力を結集することで日本を盛り上げる取り組みにしたい、と呼びかけました。

那須事業所の見学会

実証事業の進捗報告に続き、本実証の要となる那須事業所の見学会を実施しました。那須事業所は、産業廃棄物や廃家電などの中間処理を担うとともに、非鉄金属・プラスチックの混合材であるミックスメタルを受け入れ、選別・再資源化する「高度選別」に特化した拠点です。今回の見学会では、実証事業を担当する那須事業所の對間(たいま)が案内役を務め、処理設備の見学を行いました。

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処理設備の見学終了後は、那須事業所長の大川が実証事業の完遂に向けた意欲を語り、参加者からの質問に対応しました。質問内容は、容リプラなどの軟質プラスチックへの対応や、TREホールディングスが千葉県市原市で推進する「TRE環境複合事業」構想との連携など、多岐にわたりました。

参加した自治体担当者様からは「不燃ごみの対応に苦慮する中で、処理先の取り組み含めて見学でき、学びが多かった」との声が寄せられ、事業組合の担当者からも「不燃系廃棄物の処理ニーズが高まる中、費用対効果の高い処理方法を模索する観点で見学した。今後も実証事業の効果に注目していきたい」といった前向きなコメントをいただきました。

さらに、今回の実証事業を共に進める那須塩原市のご担当者様からは「廃棄物行政に苦慮しているものの、何から手を付けて良いかわからない自治体も多い。そうした中で、リバーのような民間の処理事業者様が近くにいることは心強く感じる。今回のように近隣市町の担当者が一堂に会する機会は少ないので、当市の取り組みが何かのヒントになればと思っている。今後も、互いの課題感や知恵を持ち寄って、より良い行政サービスの提供につなげていきたい」とのメッセージをいただきました。

当社では、残りの実証期間内も再資源化率のさらなる向上に向け、実運用を見据えた検証を進めていきます。次回は、実証事業の総まとめとして、本実証のキーパーソンへのインタビュー記事を掲載予定です。ぜひご注目ください。

▶ Part.1「初回荷受け篇」は、こちら からご確認ください。

本実証事業について
「不燃ごみにおける金属類の高度リサイクル事業」

那須塩原市では「第 2 期那須塩原市一般廃棄物処理基本計画」に基づき、ごみの減量化、再資源化を推進しています。そうした中、同市の廃棄物処理を担う「那須塩原クリーンセンター」では、主に不燃ごみ・不燃系粗大ごみの処理工程で排出される「破砕残さ物」について、未利用金属等の再資源化ができないまま埋立処分しているという課題がありました。こうした課題に対し、当社は那須事業所の「高度選別技術」を活用した、公民連携による「破砕残さ物」の再資源化に関する実証事業を提案。本事業は環境省「令和7年度地域の資源循環促進支援事業循環型ビジネスモデル実証事業」に採択されました。

同事業を通じ、これまで埋立処分としていた残さ物から未利用金属等を抽出、再資源化することで環境負荷の低減はもとより、埋立処理に掛かる処分費の削減など、環境面、財政面の双方から持続可能な資源循環スキームを構築。そして今後は、同様の課題に悩む近隣自治体に対して本循環スキームの水平展開も進めていきます。

本実証に関するリリースは こちら から