
TREグループのプラスチック選別に関する取り組み
2021年11月15日

リバー株式会社 那須事業所は、従来から行っている樹脂選別ラインの高度化・能力を増強させるために、新ラインを2022年7月に稼働いたします。
那須事業所はTREホールディングスの子会社であるリバーホールディングス(株)(以下リバーグループ)の集中選別センターとしての役割を担っており、産業廃棄物、ミックスメタル(アルミニウム、銅、ステンレス等の非鉄金属とプラスチックの混合物)等の選別を得意としてきました。樹脂選別ラインの高度化・能力増強を行い、リバーグループの未利用資源の活用とともに、プラスチックのリサイクル促進を行います。
目次
新設ライン導入の狙い
プラスチック資源循環促進法の成立や消費財メーカー、素材メーカーからのプラスチックリサイクルに関する様々な要望を受け、回収プラスチックのPP、PEの純度を上げるとともに、従来の選別能力である600t/年を3倍の1,800t/年に能力増強します。
さらに、1,800t/年とは別に、RPFなどの代替燃料向けの選別も420t/年を見込みます。今後、プラスチックはマテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、代替燃料など様々な用途でニーズが高まることが予測され、どのスペックに対しても適切な選別が行えるように設備投資を行います。
精度を保ちつつ、大量のリサイクルプラスチックを供給できる体制を整えることで、CO2削減と増加が見込まれる製品プラスチックの再資源化を目指します。
新設ラインの内容について
那須事業所では、「重液選別」を取り入れています。「重液選別」とは、液体を利用して金属の比重別に選別する「湿式選別」の一つの手法で、比重が1.0より大きい液を使う選別方式です。比重1.0・2.0・3.0の3種の液体を使用し、ミックスメタルから資源を取り出しています。
この「重液選別」ラインの前後処理工程として2019年に新たな設備を導入しましたが、今回の新設ラインは前処理工程で選別しきれずダスト(処理後残渣物)として処分していたものを、「異物除去」「粒度選別」「破砕、風力選別」「湿式選別」ラインを新たに導入することによって、プラスチックの回収量や純度を上げることができるようにするものです。
新設ラインは既存の建屋である第二工場内に設置いたします。
導入事業所詳細
会社名:リバー株式会社 https://www.re-ver.co.jp/company/office/nasu.html
代表者:大川文康
住所:栃木県大田原市下石上1505-11(那須事業所)
事業内容:
■ミックスメタルの非鉄選別
■鉄・アルミ・銅・その他の集荷加工処理及び販売
■産業廃棄物の中間処理、収集運搬、一般廃棄物の処分、収集運搬
■リサイクル家電処理、指定引取場所、再商品化施設
■リサイクル二輪処理、指定引取場所及び再商品化施設
■リサイクル自動車処理
まとめ
プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案が2021年3月に閣議決定され、これから本格的にプラスチックのリサイクルが進んでくるのではないでしょうか。
TREグループでは、プラスチックリサイクルを始め世界的な課題でもある、カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミーの実現のため様々な使用済み製品のリサイクル・リソーシングに挑戦しております。各バリューチェーン企業と連携し、持続可能な社会実現のため様々な投資を加速させていきます。