
アルミ缶はリサイクル有望株なのです。
2017年07月03日

目次
アルミ缶のリサイクル
アルミ缶のリサイクルといえば、再びアルミ缶などのアルミ製品 に生まれ変わる、というのが良く知られた方法です。
今回は、それ以外の方法のひとつ「脱酸材」をご紹介します。
脱酸材とは、高炉や電炉で鉄を生産する過程で、 溶鋼(ドロドロに溶けた鉄)から酸素を取除くために使われます。
アルミを溶鋼に投入すると、酸素と結合して、 スラグとして溶鋼の上に浮上しますので、溶鋼だけを 次の工程に流すことができます。
脱酸材を作る工場は、アルミ缶が四角く圧縮された状態で 自治体や民間の工場から購入します。
実際にはPETボトルやスチール缶、ビニールなどの異物が 混入されていることがあるため、圧縮されたものを改めて バラしてからそれらの異物を手選別します。 さらに、缶についている塗料やコーテイングをキルンで加熱して 除去します。
それを、回転するハンマーで叩いて、一定の大きさの 粒状、比重に整えて、フレコンに入れて出来上がりです。
脱酸材は、高炉、電炉、特殊鋼メーカー、非鉄精錬などで副資材として 使用されています。
脱酸材以外にも製鋼副資材はありますが、廃棄物、副産物から 作られることが多く、大量に消費されるため、有望なリサイクル方法の ひとつです。
(取材協力 大栄環境株式会社 トライアール事業所)
http://www.dinsgr.co.jp/try-r/